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凍夜

第2章 恥辱



~あの日。

「これから部屋に行っていい?」と電話をかけてきたユキ。


車をよく運転してきたなと驚くほどユキは泥酔していた。

「また、危ないことして!」と叱る私を「ごめん。」とただ遮って、ブーツのファスナーを下ろしながら、玄関でつんのめって倒れこんだ。


「大丈夫?」と起こそうとした私の手を一瞬強くつかんだユキの手首の青い薔薇のタトゥーがやけに鮮やかに目に映った。

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