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凍夜

第4章 カタルシス


その封筒の中身はどうせ、イヤらしい物だろうと思っていた。

だってパパは「パパ、恥ずかしいから絶対開けるなよ。」と、必ず念を押したから。

でも、一度だけ、3000円持っているものだから、そのおつかいの帰り道、イトーヨーカドーの明かりにつられ寄り道して、一時間程帰宅するのが遅くなった。

その時パパは、いままで見たことのない怖い顔をして、由美子の頬をぶって、「心配した。」と言ったので、由美子は思わずパパの愛情なんだと思った。

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