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凍夜

第4章 カタルシス


ある夜、マサシからようやく連絡がきて、私は嬉しくて家を飛び出した。


ススキノの外れの小路に、マサシは現れた。

電柱の切れかけた青白い灯りが、不規則な点滅を繰り返し、その灯りの下、マサシの顔は無表情だった。

マサシは季節外れの黒っぽい上着に、身を包みフードを被っていた。

私が、どうしたのかと声をかけるとマサシは「一緒にきてよ。」と一人で暗がりに歩き出した。

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