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凍夜

第4章 カタルシス


私は、「うん」とだけ頷いた。

マサシは三人の青年と何やら小声で話したかと思うと、転がる少年たちに唾をはきかけた。

「オーケイ。」

三人は、声をあげると、地面に転がる少年たちの衣服を剥ぎ取り丸裸にした。

そして、ガムテープでがんじがらめにすると、後ろ手に縛りつけ、両足を一本にしてぐるぐる巻きにした。

口の中の歯は予め除去されており、下着を放り込み猿ぐつわの変わりにしてガムテープで同様に塞いだ。

「ンーン!」

声にならない悲鳴が虫の鳴き声にかき消された。

一人が1斗缶を持ち出すと、少年たちの顔にむかって勢いよく傾けた。

〈ジャジャジャ……〉

と液体が流れ落ちる音が響き、油の匂いが風にのって私の鼻腔を駆け抜けた。

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