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凍夜

第4章 カタルシス


その時、私の心の中で《やられる前にやらなきゃ生きてけないよ。》と誰かが言った。

確かに、あの時はそう思っていたんだ。
両親を殺した時だ。

私の心の中の悪魔は私だけが知っていたのだ。

私は、その悪魔にすっかり飼い慣らされたみたいだった。

トラックは石狩湾新港道を走り、やっとの思いで、東埠頭に着いた。

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