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凍夜

第4章 カタルシス


私とマサシは、トラックに乗りこむと、強く抱きあった。

壊れちゃうんじゃないかって程、きつく堅かった。

お互い涙をこらえていたせいなのか、奥歯のきしむ音がした。

「急がなきゃね。」

マサシはそう言って私の頭を撫で体を離した時、漆黒の海の空に北極星が、鈍くまたたいていた。

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