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凍夜

第5章 渇望


《私たちは、半分に欠けた月だった。》


二人でやっと満たされた丸い月になれるのだと思っていた。


でも私は、その半分の月に唇をつけて息を吹き込み、膨らむ月をこの目で確かめたかった。


《それが愛だと思っていた……。》





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