凍夜
第7章 海溝
私はトイレから勢いよく飛び出すと店の扉を開けた。
店内は更に照明が落ちていて、ステージに向かって赤や青や白のライトが回っていた。
日本人の客たちはステージにかぶりつくように座っていて中には日本人の女性客も混じっていた。
先程までいた外国人の女たちは水着やランジェリー姿でステージの裾から登場した。
ラテンとレゲェがミックスしたような夏らしいアゲアゲな音楽が大音響で流れる中、女たちは誘うようにエロチックに腰を回した。
みんなイイ体をしている。
「ヒュー♪」
口笛が鳴り響いた。
女たちは回りながらブラトップを外し、溢れんばかりのバストを揺らした。
ポールが設置してあり、一人はポールに絡み華麗に回転してみせた。
私は口を開けてみいっていた。
ステージの中央に椅子が置かれ、誰かがショーツを抜ぎ捨てフロアーに向かって放り投げた。
「オー!」
騒ぐ客達。
何も身につけない女は投げキッスを客達に送ると笑顔で椅子に腰かけた。
その女の周りを他の女たちは激しく腰を振りながらくるくる回った。