テキストサイズ

凍夜

第7章 海溝


真っ白い照明がステージの真ん中を照らすと
椅子に座った女を置いて、周りの女たちは尻を振りながらステージの裾へと去って行った。


反対のステージの裾から、アロハシャツを羽織りハットを頭に乗せたマサシが登場した。


化粧をしているのか大人びて目に映った。


マサシは音楽に合わせ腰を揺すりながらステップを軽く踏むと一回転して、アロハシャツの前をはだけてみせた。

ピタピタの黒いTバッグのしりをエロチックに回した。

女性客が黄色い声をあげながらチップを握った腕を振り回した。


照明が赤くなり、ノリのいい音楽から急にバラードに変わった。

マサシはステージの真ん中の椅子に座った裸の女に後ろから肩に手を置き耳元で何か囁いたかと思うと、突然、女の腕を後ろ手にロープで縛りつけた。

女は客達に笑顔を向けた。

そしてマサシはアロハシャツを脱ぎ捨てTバッグ一枚になった。


ストーリーメニュー

TOPTOPへ