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ストリートガール

第3章 ギャル



「私、お金ないよ。」

私がぽそっと呟いたら、ソノミってば、

「ちょっと!何言っちゃってんの?大人に恥かかせたらダメじゃん!」

だって。

そしたら、カズ君達も、肩を揺らせて笑いながら、「そうだよ、マヤちゃん、中学生から金貰う気ないよ俺達。」

「だいたい、中学生が金持ってるわけないし。」

「面白いね、マヤちゃん。」

ってね。


だから私は、ソノミと一緒になってあれもこれも食べたいねって、オーダーしたよ。

「美味しいねー?!」

テーブルの上に置ききれないほどの沢山の皿を中華料理突っつくみたいな食べ方をして、
「お腹いっぱーい!」
って残飯の山を作った。

「ご馳走さまでいいかい?」
カズ君達は、ニコニコ笑っていた。

「ご馳走さまでしたー!ありがとー!」

私とソノミは声をそろえて礼を言った。

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