ストリートガール
第3章 ギャル
ファミレスを出て、私達はカズ君の運転するBMに乗ってモールに行った。
「制服じゃなんだから、服買って着替えたらいいよ。」
カズ君がそう言ったので、「えー?買ってくれるのー?うれしいー!」
ってソノミが小躍りした。
だから、私はヒデ君に服を買って貰った。
「靴とバッグも買ったらいいよ。」
ヒデ君は、そう言って私の手を引いて歩き出した。
「これなんかいいんじゃない?」
ヒデ君は、さっき買った服に合いそうなオーソドックスなパンプスを一足手に取って、私にはかせた。
6900円の値札が付いていた。
店内は、これからのシーズンに備えてロングブーツが並んでいた。
ヒデ君は、アッ!と目を輝かせるとその中から黒いレースアップの先のとんがったニーハイを引っ張り出して、「これ、格好いいよ。マヤちゃんに似合うよ。そのパンプスと一緒に買おうね。」って、レジに持って行った。
「26000円になります!」
レジのお姉さんの明るい声が耳に響いた。
《女王様みたいなブーツだった。》