ストリートガール
第3章 ギャル
その後、私達はドライブに行った。
夜景の綺麗な公園で、私達は車を降りた。
「やーもぉ!すごーい!キラキラしてるね?」
ソノミがはしゃいでカズ君の背中に飛びついた。
そして私を振り返り、「マヤも、ほら、観てよ。」って手招きした。
私は、ヒデ君と、ちょっと視線を交わすとソノミの横から夜景を覗きこんだ。
《なーんか、こうゆうの苦手……。》
《恋に走っていた時を思い出すじゃん!》
でも、
「ほんと、キレイだね?私こんなの初めて観るよ♪ヒデ君と観れてうれしいー!」
って私はヒデ君に抱きついてみせた。
「マヤちゃん。ほんと?俺嫌われてないんだ?」
「なんで?私、ヒデ君、大好きだよ?」
「嬉しいねー。」
なーんて、まるでキャバ嬢ばりの演技をして私はヒデ君を手玉に取ろうとしたんだよね。
そして、お互い連絡先を交換したんだけど、ヒデ君が、「俺の事が好きだって必ずメールの中に書いてね、絶対だよ。」って真剣な眼差しで……。
私は、その言葉の意味を後で知ることになるんだけど……。
その時は、バカみたいに真に受けちゃってた。