 
ネムリヒメ.
第9章 イチゴ味の夜と….
また…!?
アタシは自分の悲鳴で目が覚める
カラダを起こすと汗ばんだ肌に髪が張り付いていて、心臓がドクドクと嫌な音をたてていた
なに………
怖い夢をみたのかどうかもわからなくて
背筋がゾクッと震える
どのくらい眠ったのかはわからないけれど、眠りに落ちるまで側にいてくれた渚くんの姿はもうなくて
ひとりでいることを自覚すると
夜を蝕む闇のような不安がアタシを襲いだす
アタシは目を瞑って震える手で力いっぱい自分を抱き締めた
大丈夫…怖くない…
大丈夫…
自分に言い聞かせるように胸の中で念じる
だけど…
怖い…っ
「っ……!!」
そう思ったとたん目の前がグラッと歪んで息が苦しくなった
「はぁっ…はぁっ…」
呼吸がうまくできなくて息が乱れる
このままじゃきっとダメだ…
ここにひとりでいたらダメ…
そう思ったアタシはカラダを引きずるようにベッドから降りて部屋をでた
 
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