ネムリヒメ.
第13章 シャンパン☆ストロベリー.
「…乾杯♪」
散っ々、騒いでやっと静かになったのはショーが終わって花火が上がる頃
アタシも葵くんも騒ぎすぎて、興奮が覚め止まぬまま、手元のグラスのシャンパンを一気に空にする
「はぁ、楽しかった♪」
「食事したら閉園まで時間あるし遊び行く!?」
「っ行きたい♪」
目をキラキラさせて満面の笑みを浮かべていると、空いたグラスにシャンパンを注ぎ足してくれる葵くん
仕事から帰ってきてすぐだったせいか黒いシャツに細身の華やかなネクタイをしめている彼は、ボトルを傾けているだけなのに、そんな仕草もとても板についてカッコイイ
「うん、笑った笑った」
「ぅえ!?」
花火を遠くに眺めながら、すっかり忘れていた食事に手をつけていると彼のそんな声がする
「やっぱり笑ってる顔が一番可愛い」
「……!!」
テーブルに肘をつきながら、シャンパングラスを傾ける葵くん
光を反射して彼の綺麗な金色の髪が透け、青い瞳を細める彼の顔はこの国の魔法のせいで3割…いや5割増にカッコよく映る