ネムリヒメ.
第13章 シャンパン☆ストロベリー.
……………
部屋に戻った後、例のイチゴをかじりながらピンク色のシャンパンを口に含む葵くん
目の前のイチゴ王子は絶えずして必殺技の極上の笑顔をむけながら、グラスを傾ける
「はい、あーん…」
綺麗な指でイチゴを摘まむその仕草も、シャンパンが似合いすぎるその姿も…
画になって、眩しくて、完璧にお酒じゃなくて彼に酔わされる
そして、シャンパンのボトルが空く頃…
「ちーちゃん先にお風呂いっといでー、オレ寝てたらゴメン起こして…」
若干眠そうな彼に見送られて入ったお風呂上がり
バスルームから出ると、ベットに静かに横たわる彼の姿があった
素肌にガウンだけを羽織って長い睫毛を伏せる彼の姿は、薄暗い部屋でも眩しくて目の毒だ
空いた胸元から綺麗な肌が覗いて…
って…いけない、いけない!!
見とれてる場合じゃない
「葵くん、葵くんっ」
アタシはガウンを羽織るとベットで寝息をたて始めたばかりの彼のカラダを揺する
「起きてっ」
「…ん……お風呂…」
「あがったよ!?」
ようやくうっすらと開く彼の瞳…
…ものすごく眠そうだ
「髪……」
「ん…!?」
切なそうな顔と少し掠れた声のせいでちょっと色っぽく感じる彼
「ちゃんと…乾かして…」
「あ、うん」
「………傷ませたく…ない…」
あぁ、さすが美容師♪
…って関心してる場合じゃなくて