ネムリヒメ.
第15章 イチゴタルト.
「いい…よ……」
そんななか、そっと口を開くと聖くんの肩がピクリと揺れた
「聖くんがアタシのコト、あんな風に言ってくれたの、嬉しかったから…」
「っ……」
これはアタシの本心だから、それを素直に彼に伝える
「だから…」
「っ…嫌いにならない!?」
アタシの言葉を遮るように聖くんの甘えるような小さな声がして
「………うん、ならないよ」
腕のなかで小さく頷くアタシ
そんなアタシに聖くんがカラダを擦り寄せてきて、首筋に顔を埋めてきつく抱いた
重なった肌から少し大きな聖くんの鼓動が伝わってきて、胸がキュッとなる
しかし突然…
「じゃあ……もぅいっかなー、この辺で♪」
…は……!?
耳元でクスリと彼が喉を鳴らして笑うのが聞こえて、カラダが離れる
え………!?
「反省したふり…」
「………!!」
驚いた時にはもう遅くて、妖しく微笑んだ聖くんがアタシの顎を人差し指で引っ掻けてクイッと持ち上げていた