ネムリヒメ.
第17章 極上スイーツ.
「ん…待っ…」
「千隼…」
吐息混じりの掠れた甘い声がじわじわと追い詰めるようにアタシを誘う
今朝、意識を手放すほど抱かれたのに、アタシのカラダは否応なしに甘く疼く
「っん…で、でも…」
「誰もこねぇよ、聖しか」
く、くるじゃん!!
「なぁ…」
やめ…てっ…
だってここオフィスだし…聖くんが…
「ダっ…メ」
「そんなエロい顔してダメとか言ってんな」
渚くんの手がアタシの後頭部へと伸びてそっと引き寄せた
エロい顔ってどっちがですか…
じわじわと間合いを詰めてくる彼の色気に耐えきれなくなって反射的に目を瞑る
が、
「お前からして…」
「っ………!」
その言葉に目を見開いた
む…ムリだよっ
「ほら…」
「んっ」
ワンピースの裾のなかで艶かしい手つきで太ももを撫で、色っぽく目を細めながら渚くんがキスを誘う
お願い、これ以上アタシの理性を飛ばせようとしないで…
しかし、後頭部は何気にがっしりホールドで引くに引けず逃げられなかった
「千隼…逃げんなよ」
「……っ」
甘いて濃い空気に揺らぐ理性
けれど限界はすぐに訪れる
アタシはゆっくり手を伸ばして渚くんの髪をはらりと揺らすと、誘われるようにそっと彼に唇を押し当てた
柔らかく触れあう感触に一度離れると、視線が絡み合う