ネムリヒメ.
第17章 極上スイーツ.
「エロい顔…」
「っ……」
「それで続きは!?」
「………!!」
つけていたグロスが移って、濡れたように光る彼の唇
その唇が言葉と一緒に余計にアタシを煽りたてる
そんな彼の唇を見つめていると、渚くんが気づいたのか指先を唇に滑らせた
そして、キラキラ光る指先を見ると彼は妖美に微笑む
「あぁ…つけたからには、綺麗にしろよ」
「………っ!」
耳元に顔を寄せ、そう囁く彼に背中がゾクリとした
そして、
─プツリ…
頭のなかに響くそんな音
…それからしばらく会話はなかった
「…ふ………んっ」
その代わりに、吐息混じりの甘い声と絡まる蜜の音がふたりの間に響いていた
彼に移ったグロスを舐めとるように唇を重ね、アタシから舌を差し入れて絡ませる
こんな場所で誰がくるのかわからないのに、やめられなくて
そのうえ、渚くんのうえに股がって自ら貪るように深く彼に口づけてる
はしたない…頭に浮かんだそんな言葉さえアタシを熱くしていく
すると急に渚くんが身を引いて唇を離した
切れ長の目をギラッ光らせて一瞬だけ口角をあげて微笑む
そして再び唇を重ねたけれど、
「……んっ……!!」
攻守交代、予告なしに奪われる主導権
さっきとは比べ物にならないくらい激しいキスに腰が浮く