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ネムリヒメ.

第3章 無くしたモノ.






……………


「問題はここからなんだよねー」


聖くんが大きく背伸びをしながら立ち上がる


そして再び腰を降ろすと、スッとアタシに顔を寄せた


わっ…

間近で見る聖くんの顔


ホントに女の子みたいに白くて綺麗な肌

よくできたフランス人形みたい

長い睫毛の綺麗な丸アーモンド型の目がアタシを見つめる


「すっぽり抜けたちーちゃんの記憶…」


唇が触れそうな距離で呟く聖くんに心臓が飛び出しそうになった

し、心臓に悪いです


「ここからはオレたちも確認したいコトがあるから、話の途中でなにか思い出したらすぐに教えて!?」


「う、うん」


「でも ムリはしちゃダメだよ…」


聖くんはそっと頬に触れると渚くんを見た



「ん…きのう千隼に最初に会ったのはオレ」

ぇ…


「楓じゃ…ないの?」


コーヒーカップをおいた渚くんが頷きながら続ける


「場所は都内にあるホテル」


「……!?」


案の定、そこらへんからしてさっぱり覚えていない




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