 
ネムリヒメ.
第2章 目覚め.
「っ………!!」
さっきまでの眠気が嘘のように一気に目が覚めて
慌ててカラダを起こして周りを見渡す
「へっ…!?」
ド…コ…!?
見知らぬ部屋
見たことのない風景…
ただ確かなことは、
窓から差し込む光にキラキラとシーツが光る大きなベッドの上に、ポツリと座っているアタシひとり…
ぐるりと部屋中を見渡すが、
ここがどこなのか…
どうしてここにいるのか…
まったく身に覚えがなかった
アタシ……きのう…
そう考えているとカラダに鈍い痛みがはしる
「…っ!?」
ふと胸元を覗くと そこには無数に散らばる紅い跡
これって…
ドクリと心臓が嫌な音をたてる
ベッドサイドのテーブルに目をやると空けられたシャンパンのビンとグラスがふたつ
シャンパンの甘い匂いが鼻をついた
隣には乱雑に投げおかれた新聞がある
アタシはその新聞に手を伸ばして広げると、なにかがいつもと違うことに気がつく
 
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