ネムリヒメ.
第22章 あの夜の…….
「ッ…!!?」
な…に……これ
カラダ中心から沸き上がる熱
「気分はどう!?」
「………!!」
どうって…
こっちが聞きたい
拳銃を片手に頬笑むオトコの目の前で、なにかのスイッチを押されたかのようにカラダがどんどん熱くなる
や…だ…なんか変
「…は…ッ…や…だ…」
熱…い
熱くて、熱くて…
息が乱れる
「は…ッ…あ……は…あ……ッ…」
鼻でしていた呼吸がたちまち乱れて、口から噴き出してくる熱い吐息
突然の自分のカラダの変化に戸惑うアタシをオトコは口元を楽しそうに歪めながら眺めている
「息…切れてるけど、胸は苦しくない!?」
「…っ!!」
鈍い金属音と共に心臓の上を突く銃口
再び押し当てられる冷たい感触に、カラダなかでドクンと心臓が大きな音をたてる
「…ほら、言わないとわかんない」
「は…ん…」
誘うようなオトコの甘い声
掠れたハスキーボイスが耳たぶを舐っていく
わからないのはこっちなのに…
だけど、さっきからなんだか鼓動が大きい
大きくて…
「…ん…あ、苦し…」
激しくなる鼓動
それに、息苦しくて…熱い
熱くて、カラダの芯から蕩けてしまいそうな感覚だ
「は…あ…なに…これ…」
「…………」
「変…なの…」
カラダ奥から沸く熱が発散されずに体内に駆け巡っていく
「何って…」
すると、アタシを眺めていたオトコはポケットから小さな小瓶を取り出して目の前にかざすと、にっこりと微笑んだ