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ネムリヒメ.

第5章 シャンプーとアイスクリーム.







「千隼……言って?」





彼によっていつのか間にか作り出された甘い空気がアタシの口をどんどん遅らせる


ズルい…


似合いすぎるお洒落なスーツを着こなし、誰もが振り返るであろう綺麗な顔

そんな彼の半端ない色気がアタシを飲み込もうとする



さっきまであんなに意地悪だったのに、ふたりになったとたんその空気はズルい






「ほら…」


そして極めつけの、どこまでも優しい彼の声











アタシはそんな彼を見つめたまま口を開く…


























「シャンプー…ない………」
















「…………………あ?」









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