ネムリヒメ.
第5章 シャンプーとアイスクリーム.
コンコン…
聖くんの部屋の扉を控えめにノックする
「……なーにー?」
部屋のなかから、のんびりした聖くんの声が聞こえてきた
「聖くん」
扉の外で彼の名前を呼ぶとしばらくして扉が開けられた
「っ…ちーちゃん!?」
扉を開けるなり、アタシの姿を見て驚いた様子の彼
あれ、聖くん驚いてる?
部屋にきたのまずかったかな…!?
そんなコトを考えながら彼の顔を見ていると
「早く入って!!」
「わっ!?」
急に手を捕まれ、部屋の中に引っ張りこまれた
「聖くん?」
驚いて彼の顔をみると、聖くんはちょっと困った顔をしている
「どうしたの?」
「どうしたのは、ちーちゃんのその格好」
ん…!?
「そんな格好でフラフラして、葵くんになんて見つかったら速攻襲われるよ?」
あ…
お風呂あがりだったアタシの格好といえば、パステルピンクのフワフワでフリフリのタンクトップとショートパンツのセットアップ
って、迂闊だった…
明らかに男の人の前に無防備にさらす格好ではない