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未知夢

第9章 異動

「眩しっ!!」


 太陽の光が目に刺さる。


 どうやら外にいるようだ。


 一面に広がる青い空。


 ここは……また屋上だった。


「えぇっ!! て、またさっきの屋上!?」


 時間が戻された。辺りを見るが、どう見てもあの屋上だ。


「まさか……」


 繁はある方向を見た。


 やはり、高円寺綾がマンションの屋上に立っている。


「くそ……なんで、ここなんだよ!! また捕まっちゃうじゃねぇか!!」


 だが、時間がない。このまま突っ走って、ヤクザの脇をすり抜けて……て、絶対無理だ。


「この上から飛び降りるか……夢なら絶対に死なない」


 そんな勇気はなかった。


「いや、これは夢じゃなく自分が過去の世界に来ているんだ。だから……落ちたら死ぬ!! くそ……ひと思いに飛べたら、ここから向こうに行けるんだが……」


 いろいろ考えても結論は、「行くしかない」だけだ。




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