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未知夢

第9章 異動

 ゆっくりと目を開ける。


「んっ?」


 また、目の前の光景が変わった。


 青い滑り台に緑色のジャングルジム。


「公園……か?」


 繁は体を起こした。


 どうやら公園のベンチで眠っていたようだ。


「……なに? 今度は何が起こってる?」


 まだ昼頃だろうか? 太陽の陽射しが、ジリジリと砂地を照らす。


 繁は汗だくになっていた。


「さっきのは夢なのか? 高円寺綾は? 暴力団のビルは? すべて夢だったのか?」


 繁は頭を押さえてうずくまる。


「訳わかんないよ……なに? どうさせたいんだ?」


 誰にも問いかけられない質問だった。


 日陰にはいるが、暑さで軽い頭痛がする。


 繁はゆっくり立ち上がると、公園の端にある水道まで歩き出した。



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