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未知夢

第9章 異動

 腰の位置の高さにある水道の蛇口をひねると、生暖かい水が『バシャバシャ』と、音をたてて流れ出る。


 やがて、やや冷たくなった頃に、繁は頭を入れた。


 頭のてっぺんから首筋にかかる水は、それほど冷たくはないが、繁にはとても心地よかった。


「あああぁぁぁーーーーっ!! たまらんなぁぁぁっ!!」


 繁は髪の毛をべちゃべちゃに濡らしながら、爽快な気持ちに心躍らせていた。


 頭をブルブルっと振り、手で水気を飛ばす。


「はぁ〜、これで目が覚めた。帰ろう……あんな所で寝たから疲れる夢を見るんだ……」


 繁は水を滴らせながら公園を出た。


 しばらく歩くと自分の住んでいるアパートが見えてきた。


 そして、階段を上がって2階に来ると、自分の部屋の前に何やら置いてある。



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