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未知夢

第11章 確保

 繁は後頭部に両手を重ねる。


「目が覚めるな……覚めるなよ……」


 そして、グッと力を込め上半身を前に倒した。


 繁の体は宙に浮き、体をくの字に曲げている。


 意識はまだ暗闇の中。目の前には3つの夢塊が迫ってくる。


「んっしょっ!!!!」


 一気に力を入れ、体を前に倒したまま膝を伸ばした。


 すると、繁の体はうつ伏せた真横一文字の状態で宙に浮いた。


「よし、いいぞ……っしょっ!!!!!!」


 繁は腕を伸ばした。


「届く!!」


 その瞬間……


『ガシッ!』


 繁の手は女体の足首を掴んだ。


「よっしゃ!!」


 繁は女体の足を引き、両手で抱えると、大きなウチワを扇ぐように女体を振り下ろした。


「見切ったぁぁーー!!!!!!」


 繁はそう叫ぶと、仰向けになって勢いよく宙を蹴った。



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