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未知夢

第3章 酒席

「そうだなぁ……まだお前が大学に入学してない頃だ」


「クソ、チクチクつついてきやがるな。その時点で勝負は別れてたんだな」


 聞かなきゃ良かったと、繁は更に落ち込む。かなり根にもつタイプだ。


 森屋は一度咳払いをし、話を続ける。


「まあ、変な夢ってのはさぁ、俺が、ずぅーーっと真っ暗な道を歩いてるんだ」


「ん〜、で?」


「ずぅーーっと歩いてるうちに、次第に足が進まなくなるんだよ」


「まあ、夢だったらよくあるわな」


 森屋は前のめりになり、少し小声で話す。


「そこに目の前にツルツルの緑色の玉子みたいな石と、多額の現金、裸体の女が出てくるんだよ」


「金? 女!?」


 繁は食い付いた。


「でさぁ、変な声が聞こえるんだ」


「どんな声?」


「それは説明難しいな………」




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