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「それって、いつわかったんだ？」


「俺が高校に入ってすぐだ。親父は小さいながらも会社の経営者だった。まあ、社長だったんだ。だから、うちと綾子の家庭と両方を養ってたんだ」


「それは、確かにお前の父親だ」


「うるせえ!!　ところで、お前ら気持ち悪いよ!!　下向けば滝繁、上向けば滝繁ってよ。さっさと星に帰れ!!」


「いや、本当に宇宙人なわけないから。お得な２倍サービスだと思え。で、話の続きだが、その頃に両親は離婚したんだな」


　繁は前のめりになるとテーブルにあるサラミに手を伸ばした。


「そうだ。だが、その時は綾子はまだデビューしてなかったみたいだし、俺はただ母親を捨てた親父を憎んだ」


「それは確かに腹が立つな。じゃあ、高円寺綾と出会った時はまだ親父の隠し子だってのは知らなかったんだ」


「知らなかった。彼女の母親も亡くなったらしく、家族の写真を見せてもらった時に……」


「親父がハゲてることがわった」


「うん、確かにハゲてたけどな……そうじゃない。だから、綾子が親父の隠し子だってことがわかったんだ」