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未知夢

第3章 酒席

 森屋の目は、まっすぐ繁を見ていた。


 それを見て、繁の中で何かがふつふつと沸き立った。


「てめぇ……ゆかぴょんと酒飲んで、酔って我を失いながらHした後、夢を見ていたってオチじゃねぇだろうな」


「ゆかぴょん!? さっき、ゆかりんと言ってなかったか?」


「どっちゃでもいいだろ!! お前、由佳里とやったのかよ!!」


「子供いるからやってるに決まってるだろ!!」


「まあ、夫婦になってんだからやってるわな……」と、繁は項垂れた。


「しょげてんじゃねえって! だから、話を聞けって……俺はそれまで由佳里とは付き合ってなかったんだ」


「どう言うことだよぅ……」


 すでにどうでもよくなっていた。


 森屋は続けた。


「聞け、寝る時は俺は部屋で一人だったんだ。その夢を見て目が覚めたら、横に由佳里が寝てたんだよ」


「は? カスかお前」


 繁はまったく意味がわからなかった。


 森屋は腕をテーブルに置いて前のめりになる。




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