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未知夢

第14章 滝繁

「うっ!!」


 森屋は息を飲んだ。


「綾子さん、真実を知りたくないですか?」


 繁は綾子の目を言うと、綾子はただコクりと頷いた。


「じゃあ、話す。ノンストップで話すからよく聞いとけ!! 森屋、お前は親父さんを恨んでいたんだ。自分と母親を捨てた実の親父さんを……。それからのお袋さんの苦労を知っているから、余計に親父さんが憎かった。違うか?」


「……あぁ」


「そして、お前はアイドルで活躍していた綾子さんと知り合い、綾子さんもマスコミの目を逃れながら森屋との交際を続けた。ここまでは合っているか? 正直に答えろ」


 繁は森屋を見下ろす。


「チッ……細かい所はどうあれ、だいたい合ってる」


 森屋は目を合わそうとはしなかった。


「だが、その時はすでに由佳里と交際していた。まだ結婚をしていないお前は、最初はどっちと結婚しようかと考えていたんだ。だが、ある時にお前は綾子さんが親父さんの隠し子だってことを知る。それが愛情から憎しみに変わり、お前は綾子さんを孕ませてから捨てて、心に傷を残そうとしたんだ」



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