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未知夢

第15章 隠人

 だが、自分のアパート付近に来た時だ。


 綾子は立ち止まり、何かを探している様子。


 繁は近寄って声をかけようとした。


 だが、綾子は一人の中年女性に声をかけた。


 相手は隣の亀代おばちゃんだ。


「何をやってんだ?」


 繁は電柱に隠れながら様子を窺う。


 すると、綾子はアパートの中に入って行った。


「えっ? まさか、お父さんの家? いや、もう俺の部屋のはずだが……」


 繁は忍者の様に亀代おばちゃんに駆け寄った。


 だが、それと同時に亀代おばちゃんは階段を上がって行った。


「あっ!! くそ……タイミング悪い」


 繁は拳を握って舌打ちする。


 だが、それと入れ替わりに綾子が下りてきた。


「ヤベッ!!」


 急いで、近くに止まっている軽自動車の陰に隠れる。


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