テキストサイズ

未知夢

第4章 容疑

「そうやなぁ、もう夜中1時過ぎてたなぁ。泥棒さんでも入ってくるんちゃうかと思うて、ビクビクしてたらあんさんの声がしてたから、隣やで〜て、声かけたらすぐに戻っていきはった」と、笑う。


「そんな遅くですか!? すいません、ご迷惑かけて………」


 繁は何度も「すいません」と、頭を下げた。


「あっちゃ〜、馬鹿やっちまったよ」


 繁は自動販売機で500ミリリットルのお茶を買うと、走るように部屋にもどった。


 クーラーの効いた部屋で、冷たいお茶をグイグイ飲みながら、ゆっくりとくつろぐ繁。


 今日、バイトに行くはずだったレンタルDVD屋に欠勤の連絡を入れようと、再び携帯電話を手にした。


 すると……。


『ドンドン』


 ドアを叩く音がする。


「誰だ?」


 繁は立ち上がり、ドアの方に向かう。


 ドアスコープを覗けば、なにやら数人の男性がいた。


 繁が何事かとドアを開けると、男達は強引に入り込んできた。




ストーリーメニュー

TOPTOPへ