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未知夢

第8章 時間

 また警察の世話になるのはコリゴリだ。


 よく見ると、チェーンがかかったドアの隙間から、微かに部屋の中が見える。


 少し部屋の様子が違う。


 まさか、部屋を間違えたか? 繁は部屋を確かめた。


「いや、ここだ。合ってるし。アパートも……ここだ」


 どうなっているのだろう? このままだと本当に警察を呼ばれてしまう。


「すんませ〜ん……勘違いでした……」と、しぶしぶドアを閉めた。


 だが、どうも納得いかない。なぜ、知らないおっさんが自分の部屋にいるのだろう? 10年住んでいるとも言っていた。


「え、なんで?」


 頭の中で整理がつかない。


 繁は思った。そうだ管理人に言おう。3日〜4日いなかっただけで、部屋を追い出されるなんて話にならない。


 それに変なおっさんが、住み着いている。


 ややムカムカしながら、この場を離れ管理人室にむかう。



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