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未知夢

第8章 時間

 繁はだんだんと血圧が上がっていた。


 管理人室につき、窓口にあるインターホンを押した。


 すると中から、管理人の中年女性が出てきた。


「はいはい、どなた?」


 60半ばの細いおばさんが管理人としてここに住んでいる。


 だが、エステでも行ってるのか、なんか、いつもより若く感じる。


「あのさ、202の滝だけど……酷いよ、急に追い出すなんてさぁ」


 繁は窓から顔を見せた。


 管理人はなぜかキョトンとした表情で、繁に言った。


「おたく……どちらさん?」


「えぇっ!!」


 202号の滝だって言ってるのが、まったく通じていない。


「いやいや……202の滝だよ。忘れたの?」


「202て……あんた、高円寺さんの息子さんかなんか?」



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