
雨雲の向こう
第1章 0話
10歳になる頃には、俺は学校を休みがちになっていた。
母と祖母がなかなか外に出さしてくれず、半ば監禁状態になっていたのだ。
だが、12歳になる頃に祖母が亡くなり、母は新しい男を毎日のように取っ替え引っ替えする様になった。
俺は、少し自由になった身体で学校に通い始めるも、母が新しい男に貢ぐばかりだった為、生活費が底をつき、中学に上がる頃にはバイトを始めた。
その頃からか、母はもうすでに俺の名前を忘れたようで、毎日のように俺を求めるも、呼ぶのは父の名前だった。
さらに月日が流れ、15歳の中学最後の夏ごろに、母がいない間に来る母の男に身体を預け、金を貰った。
その男は40を過ぎたくらいの男らしく、どうやら母より俺を抱きたいと言い出したのだ。
だが、タダで男に抱かれてやるのも癪だった為、試しに金を提示してやると、思ったよりも出してきたから…
まぁ、要するに。
楽して金が入ることに対して快感を得たのだった。
