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お嬢様♡レッスン

第116章 雲の上で×××

ロートマン兄弟との別離の翌日。

綾芽と葛城はヒースロー空港からフランスのシャルル・ドゴール空港へと降り立った。

ここで、ヨーロッパに仕事で来ている東乃宮系列の企業の重役達と共にチャーター便で日本に戻るのだ。

チャーターした機体はシンガポール航空のエアバスA380。

ファーストクラスよりも上の”スィートクラス”と呼ばれる、フルサイズのベッドが設置されている『客室』が12席ある旅客機だ。

アメニティはフェラガモ。

パジャマはジバンシー。

また、シンガポール航空のキャビンアテンダントのサービスは世界でも名高い。

それ故、グループではよくこの旅客機をチャーターする事が多い。

そして、客室は1人用であるが、一部、隣の部屋との仕切りの壁を外す事で2人用の部屋に変えて貰う事が出来る。

その場合は何と、ベッドに薔薇の花弁が撒かれるというサービス付である。

上流層のカップルには大変人気らしいのだが、残念な事にここまでお膳立てをしておきながら、機内での性交渉は禁止されている。

公的秩序を考えれば、当然と言えば当然の事であるのだが。

そんなラグジュアリーな飛行機に乗り込むと、二人は重役達と挨拶を交わした。

既にお披露目も済み、綾芽が次期総裁である事は、周知されており、また葛城が彼女と婚約している事も、通達されている。

ウィリアムの下で色々と学んだお陰であろうか。

綾芽の態度は臆する事なく、堂々としたものだった。

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