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お嬢様♡レッスン

第117章 慌ただしい日々

綾芽達は羽田空港に到着すると、すぐさま宗佑の居るアメリカはニューヨークへと向かう。

今度はチャーター便ではなく、一般の旅客機だ。

勿論、客席はファーストクラスとなる訳だが、それが葛城には大いに不満だった。

何故なら、ファーストクラスの客席は、一人一人がゆったりとした寛げる空間を確保する為、隣席が離れてしまう為だ。

「13時間も二人きりになれないなんて、拷問です!」

そう不満の声を上げる。

「しかも、手も繋げないなんて…。これでしたら、エコノミーの方がマシです!」

そんな事まで言っている。

葛城の子供っぽい一面に、綾芽は驚いたが、逆にそれが愛しいと思った。

「綾芽、何をそんなにニコニコしているんですか?私と離れているのが、そんなに嬉しいんですか!?」

「違います!唯…慎吾さんにもそんな風に子供っぽいところがあるんだなって。また、新しい一面を見る事が出来て嬉しいだけですよ?」

葛城の言葉に綾芽がそう返すと、彼は深い溜息を零した。

「貴女と言う人は…。本当に鬼の様な方ですね。これから13時間もこの状態ですのに、私を煽るだなんて…」

「そんなに苦痛ですか?」

「苦痛です!」

「それじゃあ…」

そう言うと綾芽はスマートフォンを取り出した。

そして葛城宛てにメッセージを送信する。

”我慢すればしただけ、後の喜びは大きくなります。

後でいっぱいイチャイチャしましょうね❤”

彼女からのそんなメッセージを受け取ると、葛城は口元に笑みを浮かべた。

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