テキストサイズ

お嬢様♡レッスン

第117章 慌ただしい日々

白河の想いも高月と同じだった。

そして二人は思うのだ。

さっさと結婚して子供を作り、その子供の世話をさせろと。

自分の子供ではないが、彼女の子供を抱き上げる。

それが今の彼等の楽しみなのであった。

車が邸に着くと、使用人達が総出で出迎えてくれる。

綾芽の無事を皆、涙を流して喜んだ。

久し振りの白鳥館。

久し振りの自分の部屋。

そこはいつ綾芽が戻って来ても良いように、綺麗に掃除がされていた。

そして、長旅で疲れただろうからと、入浴の準備も整っていた。

邸中の者が皆、綾芽の帰りをずっと待っていたのだ。

綾芽はその事に感謝し、再び胸を熱くさせた。

綾芽は机の引き出しから、アルバムを取り出すとそれを捲る。

小さい頃からの両親が撮ってくれた写真。

生まれたばかりの記念の写真や、初めてハイハイをした日。

初めて立った日の写真や入園式、卒園式、入学式の写真。

綾芽を育ててくれた両親の愛の沢山詰まった贈り物。

写真の中の両親に綾芽は語り掛ける。


お父さん

お母さん

私も掛替えのない人を見つけたの。

私はその人と、お父さんとお母さん以上に仲良く、幸せになるからね?

ストーリーメニュー

TOPTOPへ