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お嬢様♡レッスン

第121章 【番外編】オフの(元)執事達Ⅴ

ここは東乃宮邸内、杜若の部屋───

綾芽と葛城の結婚式後に久々に顔を合わせた、綾芽の元+現執事達。

お互いの近況報告も兼ねて飲む事にしたのだった。

「お疲れ~っ!!」

彼等の飲み会は、大抵、黒崎のこの言葉で始まる。

披露宴では使用人として動いていた為か、余り飲む事が出来なかった皆は、ゴクゴクと喉を鳴らして美味そうに1本目の缶ビールを空けた。

「それにしても、綾芽ちゃん綺麗だったよなぁ~」

そう言って黒崎は遠い目をしながら、綾芽のウェディングドレス姿を回想する。

「はぁ~…全く…葛城さんが羨ましいよね」

そう言うのは速水。

彼は今、葛城の下で東乃宮グループ内で立て直しが必要な会社に潜り込み、内情を調べる仕事をしている。

元々、愛想の良い彼は、何処へ行ってもすぐ馴染めている様だ。

「そう言えば、ご存知でしたか?お二人は暫く新婚旅行には行かれないそうですよ?」

柳瀬がそう話を切り出すと、『そうらしいな』と白河が答える。

莉玖は相変わらずマイペースに、窓際で空を眺めながら物思いに耽っていた。

「ところで…何で高月さんが居るんですか!?」

気が付いた様に白河が突っ込むと、高月はしれっとつまみのジャーキーを手にして、白河に言葉を返す。

「居てはいけませんか?」

「いや…上司が一緒だと…その…」


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