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お嬢様♡レッスン

第123章 【番外編】執事の受難


ダグラスが『行きたい』と言わなければ、自分は足を踏み入れる事のなかった世界。今日はそれに触れる事が出来た。

色々と振り回されたけれど、それも執事の自分にとっては良い経験になったと白河は思う。

執事にとって、様々な知識が多ければ多い程、主人の要望に応える事が出来るからだ。

そして楽しんで仕事をしていた、メイド・カフェのメイド達。自分も望んで執事になったのだ。彼女達に負けないよう、楽しんで仕事をしよう。そう心に思う。

彼は包んだ品物を段ボールに梱包し、送り状を貼ると執務室を出た。彼の仕事はまだまだ続く。

彼は主人達の御用を聞く為に、彼等の部屋を訪れると、綾芽は白河に労いの言葉を掛けてくれた。

一度はギクシャクしてしまった、綾芽との関係だったけれど、彼女の広い心が自分を許してくれた。

その気持ちに報いる為にも、これから先も色々な受難が待ち受けていようとも、主人である綾芽の為に尽くす事を改めて誓う、健気な白河。

数年先の未来、彼は綾芽と葛城の娘達に振り回される受難の日々がやって来るのであるが、それはまた別のお話──。












~*Finis*~
2015.12.26.

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