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お嬢様♡レッスン

第23章 執事のお仕事◆杜若莉玖の場合

立場が違うとは言え、親戚に他人行儀に振舞われれば寂しいのかも知れない。

恐らく、少し気を抜ける誰かが身近に居て欲しいのだろう。

そう杜若は思った。

「リクー!?早く来ないと置いてっちゃうよー?」

屈託のない笑顔で綾芽が振り向く。

その眩しい笑顔に目を細める杜若。



杜若莉玖(カキツバタリク)

19歳。



無愛想で口数が少なく女性が苦手。自分が綾芽に恋をするなど微塵も思ってもいない彼が、恋の女神に弄ばれる事になるとは、この時の彼は知る由もなかった。

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