お嬢様♡レッスン
第27章 嵐の様な来訪者
高月の問いに綾芽は無言で頷く。
「本当に貴方は残酷な方ですね」
「え?」
綾芽が顔を上げた瞬間、高月に腕を引かれ壁と彼の間に閉じ込められる。
「貴女を想っている男が目の前に居るのに、他の男の事が気になりますか?」
「高月?」
「どうして貴女は何時も彼なのですか?私の方がずっとお側にいるのに!」
「高月、痛いわ。放して」
「放しません。彼の事が気になるのでしょう?今から見に行きますか?彼等が何をしているのか」
「いや、辞めて!」
高月は綾芽の腕を掴んで彼女を引き摺るように歩きだす。
そして、2階の一番奥の部屋の大きな扉の前で立ち止まると、その直ぐ隣の扉を開け、綾芽に中へ入るよう促す。
来客が執事を伴って訪れた場合の執事部屋だ。
勿論、主人公の部屋とは繋がっている。
その扉の前まで行くと、少し扉を開けた。
「あっ!あん!葛城ィ~!凄いっ!壊れちゃうっ!!」
艶めかしい恵莉奈の声と肉がぶつかり合う音が扉の隙間から零れてくる。
高月が中を覗くと、恵莉奈がテーブルに手を付き、後ろから葛城が彼女の中を穿っている所だった。
「お嬢様、ご覧なさい」
高月が冷たい声で綾芽言う。
綾芽は耳を塞ぎ頭を振る。
何故、高月はこんな残酷な事をするのか。
「他の女を抱いている好きな男の姿は見たくありませんか…」
(そんなの見たくないに決まってる!)
「綾芽様、私も同じ気持ちです。貴女が他の男に抱かれているのを見たくはない。ですが、貴女にとっては必要な事と我慢しているのです」
「私だって…」
「でも、貴女が彼を選んでしまったら、私は貴女に触れる事さえ出来なくなる…」
「高月?」
「私はどうしたら良いのでしょうか?」
高月は綾芽を後ろから抱き締め、彼女の背中に顔を埋めて声を殺して泣いていた。
苦しかった。
今迄、女を意のままに操ってきたが、綾芽の事だけはどうにもならない。
綾芽は背中が温かい物で濡れていくのを感じていた。
高月が泣いている?
自分を想って?
でも、彼女にはどうする事も出来ない。
彼女の心は扉の向こうに居る、他の女を抱いている男に向けられているのだから。
突然の来訪者により、彼等の関係が微妙に変化しだした事をこの時の彼等は、未だ気付かずにいた。
「本当に貴方は残酷な方ですね」
「え?」
綾芽が顔を上げた瞬間、高月に腕を引かれ壁と彼の間に閉じ込められる。
「貴女を想っている男が目の前に居るのに、他の男の事が気になりますか?」
「高月?」
「どうして貴女は何時も彼なのですか?私の方がずっとお側にいるのに!」
「高月、痛いわ。放して」
「放しません。彼の事が気になるのでしょう?今から見に行きますか?彼等が何をしているのか」
「いや、辞めて!」
高月は綾芽の腕を掴んで彼女を引き摺るように歩きだす。
そして、2階の一番奥の部屋の大きな扉の前で立ち止まると、その直ぐ隣の扉を開け、綾芽に中へ入るよう促す。
来客が執事を伴って訪れた場合の執事部屋だ。
勿論、主人公の部屋とは繋がっている。
その扉の前まで行くと、少し扉を開けた。
「あっ!あん!葛城ィ~!凄いっ!壊れちゃうっ!!」
艶めかしい恵莉奈の声と肉がぶつかり合う音が扉の隙間から零れてくる。
高月が中を覗くと、恵莉奈がテーブルに手を付き、後ろから葛城が彼女の中を穿っている所だった。
「お嬢様、ご覧なさい」
高月が冷たい声で綾芽言う。
綾芽は耳を塞ぎ頭を振る。
何故、高月はこんな残酷な事をするのか。
「他の女を抱いている好きな男の姿は見たくありませんか…」
(そんなの見たくないに決まってる!)
「綾芽様、私も同じ気持ちです。貴女が他の男に抱かれているのを見たくはない。ですが、貴女にとっては必要な事と我慢しているのです」
「私だって…」
「でも、貴女が彼を選んでしまったら、私は貴女に触れる事さえ出来なくなる…」
「高月?」
「私はどうしたら良いのでしょうか?」
高月は綾芽を後ろから抱き締め、彼女の背中に顔を埋めて声を殺して泣いていた。
苦しかった。
今迄、女を意のままに操ってきたが、綾芽の事だけはどうにもならない。
綾芽は背中が温かい物で濡れていくのを感じていた。
高月が泣いている?
自分を想って?
でも、彼女にはどうする事も出来ない。
彼女の心は扉の向こうに居る、他の女を抱いている男に向けられているのだから。
突然の来訪者により、彼等の関係が微妙に変化しだした事をこの時の彼等は、未だ気付かずにいた。