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お嬢様♡レッスン

第30章 執事の計略Ⅱ(高月編)

高月は綾芽を揺さぶりながら、彼女の頬を伝う雫に気が付いた。

やり過ぎただろうか。

綾芽の心が壊れてしまったのではないかと焦る。

彼女の目は何も映していなかったから。

自分の事も。

葛城の事も。

そう仕向けたのは自分でありながら。

しかし、そうなったらそうなったで彼女に尽くし、その心を自分に向けさせるまで。

自分の欲しい物は自分で掴みに行かなければ手には入らない。

高月は自分の欲望に忠実で、そして貪欲な男だ。

だが、彼の焦りは杞憂だった。

綾芽の瞳に色が戻った時。

彼女の瞳に映ったのは自分だった。

綾芽は高月の首に自分の腕を絡ませ、引き寄せると彼に口付けた。

自らの舌を高月のそれに絡め、唾液を混ぜ合わせて飲み込む。

綾芽の脚は高月の腰に巻き付く様に絡まり、彼を奥まで受け止める様に腰をくねらせた。

葛城の目の前で、綾芽自らが高月を受け入れた事に高月は自分の勝利を感じ、一気に射精感が高まっていく。

綾芽は自分の中で高月の欲棒が、今にも弾けそうなくらい膨れ上がったのを感じた。

「高月ぃ…頂戴…?中に…高月の…いっぱい出して…」

綾芽にそう強請られ、更に昂ると高月は欲望を彼女の中に注ぎ込む為、一層激しく腰を振り彼女と自分を高みへと追い上げた。

「あっ!あっ!やぁん!イッちゃう━━━!!高月ぃ━━━…」

「くっ!綾芽様っ!」

2人は身体を激しく身体を痙攣させ同時に高みへ上り詰めた。

高月は数回、大きな振り幅で腰を打ち付けながら、自自身の欲望を綾芽中へ全て注ぎ込んだ。

全てを吐き出し、綾芽の額に口付けると高月は綾芽の隣に倒れる様に寝転がった。

気が付けば、そこに葛城の姿はなかった。

高月は葛城に完全に勝利したと、そう確信したのだった。

彼は綾芽の額に張り付いた前髪を避けると、再びそこへ口付けを落す。

綾芽はそれを受け入れ、彼を見つめて微笑むと彼の胸に頬をすり寄せた。

(これでいいんだ)

高月なら自分を不安にさせる事はないだろう。

綾芽はそう思いながら、深い眠りの淵へと堕ちて行った。

高月は規則的な寝息を立て始めた綾芽の顔を幸せな気持ちで眺める。

そして彼も愛する女性を胸に閉じ込めながら、眠りの淵へと降りて行った。

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