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お嬢様♡レッスン

第41章 ディナーで団欒

「まぁ、事業の事については、そう上手くはいかないとは思うけど、キミの真剣な気持ちは分かったよ。いいだろう。私から彼等には話をしよう。キミの覚悟をね」

「有難うございます、伯父様!」

宗佑の言葉に、恵莉奈は飛び上がりそうなくらい声を弾ませた。

「そうか。恵莉奈はもう結婚まで考える年になったんだねぇ」

宗佑はワイングラスを傾けながら、しみじみとそう言った。

そして綾芽の方をチラッとみて、『綾芽はどうなんだい?』と尋ねた。

「えっ!?私…ですか?」

突然、話を振られてしどろもどろになる綾芽。

その場に居た、葛城と高月に緊張が走る。

二人の反応を宗佑は見逃す筈もなく、二人の間に走った緊張を楽しんで見ていた。

(ああ…旦那様。どういうおつもりで、ここでそんなデリケートなお話をぶち込んで来られるんですか?)

葛城は心の中でそう思う。

恐らく、この邸の主は葛城の反応を見て楽しんでいるのだ。

「旦那様。失礼ながら申し上げます。お嬢様は現在は東乃宮のお嬢様としての勉学に勤しまれておいでです。今はその様な余裕等、お持ちではないのではないでしょうか」

高月が綾芽をフォローする様に、そう言うと、綾芽は‟うんうん”と頷いた。

「そうなの?まだ、決まった好きな人がいないのであれば、今度のお披露目のパーティーでは、きっと綾芽に求婚する男が後を絶たないだろうねぇ…」

(えっ!?お爺様ったら何を?)

「そうですわね。綾芽さんみたいにチャーミングな方だったら、男の方は放っておきませんわ」

(ええ~っ!?恵莉奈さん悪ノリしてる━━━!!)

現在、絶賛二股中の綾芽は生きた心地がしない。

まぁ、片方はその事を知っているのだが。

しかし、状況を知らない方の人物の方が、綾芽にとっては怖かった。

綾芽は、この会話後の食事の味は一切感じなかったと後で恵莉奈に零していた。

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