お嬢様♡レッスン
第42章 お披露目パーティー開宴
広間の扉の前に立ち、深呼吸する。
まだ、パーティーは始まっていないと言うのに手足が震えていた。
「綾芽!」
「お爺様!」
「今日は一段と素敵だね!流石は私の自慢の孫娘だ」
宗佑は綾芽を一目見ると、上機嫌でそう言った。
「本当にお綺麗ですよ、綾芽様」
葛城も眩しそうに綾芽を見て賛辞を贈る。
広間には花が飾られ、ピカピカに磨かれた銀食器や調度品、そして楽団が準備万端で控えていた。
「旦那様、ゲストの方がお見えです」
「ほう、誰かね?」
「□□製薬の滝口様です。ご子息もご一緒の様です」
「早速、綾芽の婿に…と意気込んで来たみたいだねぇ…」
「その様ですね」
「それじゃあ、綾芽?今までのレッスンの成果を見せてみなさい」
「はい。お爺様」
綾芽はゲスト用の入口の前に立ち、案内されて来た滝口親子を笑顔で迎えた。
「本日はようこそお越し下さいました。東乃宮宗佑の孫の綾芽でございます。本日はごゆっくりしていって下さいませ」
「お招き頂きまして有難うございます。綾芽さん自らお出迎え頂き光栄ですよ」
滝口社長は、研究者を思わせる細身で神経質そうな人だった。
息子はあまり父親には似ておらず、丸顔の好色そうな青年だった。
「あれはパスだね」
「うん。ウチのお嬢様では勿体なさすぎだね」
まだ、人が集まっておらず余裕な執事達がコソコソとゲストの品定めをする。
「わ~!!俺達のお嬢様の手を両手で握って離さないよ!」
「お嬢様、顔が引きつってる…」
そこへ綾芽の様子を見兼ねた高月が寄って行き、滝口親子に何かを告げ、広間の奥へと案内していく。
「おお~!流石、高月さん。フォローが上手い!」
若い執事達が感心していると、後ろから葛城の咳払いが聞こえた。
「感心している場合ではないでしょう?貴方がたも綾芽様の執事ではないのですか?綾芽様がお困りだと分かったら、直ぐにフォローに入りなさい」
「はい。すみません」
「頼みましたよ?」
葛城は、執事達に念を押すと宗佑の元へ戻った。
「高月、やるねぇ…」
「彼は優秀な執事ですから」
「綾芽の心が揺れないか心配じゃないの?」
「私は綾芽様を信じております」
「ほぉ?言うねぇ…。でもそんな余裕を見せていると、あっと言う間にかっさわれるぞ?」
まだ、パーティーは始まっていないと言うのに手足が震えていた。
「綾芽!」
「お爺様!」
「今日は一段と素敵だね!流石は私の自慢の孫娘だ」
宗佑は綾芽を一目見ると、上機嫌でそう言った。
「本当にお綺麗ですよ、綾芽様」
葛城も眩しそうに綾芽を見て賛辞を贈る。
広間には花が飾られ、ピカピカに磨かれた銀食器や調度品、そして楽団が準備万端で控えていた。
「旦那様、ゲストの方がお見えです」
「ほう、誰かね?」
「□□製薬の滝口様です。ご子息もご一緒の様です」
「早速、綾芽の婿に…と意気込んで来たみたいだねぇ…」
「その様ですね」
「それじゃあ、綾芽?今までのレッスンの成果を見せてみなさい」
「はい。お爺様」
綾芽はゲスト用の入口の前に立ち、案内されて来た滝口親子を笑顔で迎えた。
「本日はようこそお越し下さいました。東乃宮宗佑の孫の綾芽でございます。本日はごゆっくりしていって下さいませ」
「お招き頂きまして有難うございます。綾芽さん自らお出迎え頂き光栄ですよ」
滝口社長は、研究者を思わせる細身で神経質そうな人だった。
息子はあまり父親には似ておらず、丸顔の好色そうな青年だった。
「あれはパスだね」
「うん。ウチのお嬢様では勿体なさすぎだね」
まだ、人が集まっておらず余裕な執事達がコソコソとゲストの品定めをする。
「わ~!!俺達のお嬢様の手を両手で握って離さないよ!」
「お嬢様、顔が引きつってる…」
そこへ綾芽の様子を見兼ねた高月が寄って行き、滝口親子に何かを告げ、広間の奥へと案内していく。
「おお~!流石、高月さん。フォローが上手い!」
若い執事達が感心していると、後ろから葛城の咳払いが聞こえた。
「感心している場合ではないでしょう?貴方がたも綾芽様の執事ではないのですか?綾芽様がお困りだと分かったら、直ぐにフォローに入りなさい」
「はい。すみません」
「頼みましたよ?」
葛城は、執事達に念を押すと宗佑の元へ戻った。
「高月、やるねぇ…」
「彼は優秀な執事ですから」
「綾芽の心が揺れないか心配じゃないの?」
「私は綾芽様を信じております」
「ほぉ?言うねぇ…。でもそんな余裕を見せていると、あっと言う間にかっさわれるぞ?」