お嬢様♡レッスン
第53章 主と執事
「失礼致します。お呼びでしょうか?」
葛城から宗佑の部屋を訪ねるよう伝言を受けた高月は、主の書斎を訪れた。
「態々すまないね」
「いえ。御用は何でしょうか?」
宗佑には葛城という家令が居る為、普段、高月に直接命令が下される事は滅多にない。
「まぁ、掛けなさい」
宗佑は目を通していた書類を片付けると、高月に椅子を勧める。
「いえ、結構です」
「相変わらずだねぇ…」
高月は宗佑と顔を合わせる事が殆どない為、葛城の様に主に対する気安さがない。
故に、主人と使用人としての線引きがしっかりとしている。
主からの命令は立って聞くもの。
高月はそう思っていた。
「私は回りくどい事は嫌いでね、単刀直入に訊くよ?高月、お前は綾芽の事をどうしたいんだ?」
高月は主の質問に目を見開いた。
葛城から報告は受けているだろうが、主自らがその事に対し、口を挟む等とは思っていなかったからである。
しかし、当然と言えば当然か。
可愛い孫娘の為であれば、この主はどんな些細な事でも首を突っ込まずには居られないのだろう。
葛城から宗佑の部屋を訪ねるよう伝言を受けた高月は、主の書斎を訪れた。
「態々すまないね」
「いえ。御用は何でしょうか?」
宗佑には葛城という家令が居る為、普段、高月に直接命令が下される事は滅多にない。
「まぁ、掛けなさい」
宗佑は目を通していた書類を片付けると、高月に椅子を勧める。
「いえ、結構です」
「相変わらずだねぇ…」
高月は宗佑と顔を合わせる事が殆どない為、葛城の様に主に対する気安さがない。
故に、主人と使用人としての線引きがしっかりとしている。
主からの命令は立って聞くもの。
高月はそう思っていた。
「私は回りくどい事は嫌いでね、単刀直入に訊くよ?高月、お前は綾芽の事をどうしたいんだ?」
高月は主の質問に目を見開いた。
葛城から報告は受けているだろうが、主自らがその事に対し、口を挟む等とは思っていなかったからである。
しかし、当然と言えば当然か。
可愛い孫娘の為であれば、この主はどんな些細な事でも首を突っ込まずには居られないのだろう。