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お嬢様♡レッスン

第56章 罪と罰

「お前等、いい加減にしろ!!」

部屋の隅で頭を抱え、参加をしていなかった人物───黒崎が立ち上がった。

そして、ツカツカと速水達の前に来ると、絵筆を奪い暖炉の中に投げ入れた。

「琉聖!目を覚ませ!お嬢様をちゃんと見ろ!!お嬢様が友達の様に振舞ってくれていても、俺達の主人なんだぞ!?俺達はお嬢様に尽くすのが本来の仕事なんじゃないのか?」

黒崎の言葉に白河と柳瀬はバツの悪そうな顔をして俯いた。

「煩いよ。今迄止めもしなかったのに、何を今更恰好いい事言っちゃってるの?」

「それは…」

「マコだって、本当は頭の中で綾芽ちゃんを犯してたんでしょ?」

「違う!俺はっ…!」

「辞めなさいっ!」

険悪なムードの速水と黒崎の間に割って入ったのは、他ならぬ綾芽だった。

「速水、私は白河から貴方達の気持ちを聞いて、出来るだけ応えようと思いました。ですが、もう無理です。貴方達は私の信頼を裏切ってくれました。金輪際、貴方達が私に触れる事は許しません」

「えっ…」

白河と柳瀬は綾芽の言葉に、自分達は取り返しの付かない事をしてしまった事に気付いた。

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