テキストサイズ

お嬢様♡レッスン

第56章 罪と罰

白い華奢な背中。

浮き出た肩甲骨。

形の良い柔らかそうな臀部。

そこからスラリと伸びた脚。

速水に施されたペイントは、ほぼ洗い流されており、全裸だと言う事を意識せざるを得ない。

「すみません。お願いします」

そう言うと綾芽は黒崎に泡立ったスポンジを手渡した。

黒崎はそれを受け取り、丁寧に綾芽の背中をそれで撫でる様に洗う。

細い項から背中、そして腰。

綾芽の肌を傷付けない様にと優しく、余り力を込めない様にスポンジを滑らす。

それが擽ったいのか、綾芽が少し身動ぎした。

「ん…」

「すみません。もう少し強い方が良いですか?」

「そうですね。少し擽ったいです…」

「それでは、もう少し力を込めますね?」

黒崎は、少しだけ力を込め、もう一度スポンジを滑らせた。

「恐らく、もう落ちているかと思います」

黒崎はそう伝えると、スポンジの泡を洗面台で流し、キュッと絞ると台の上に置き、シャワー室を出ようと綾芽に背を向けた。

「待って、お兄ちゃん」

綾芽に『お兄ちゃん』と呼び止められ、黒崎の心臓はドキンと跳ね上がった。


ストーリーメニュー

TOPTOPへ