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お嬢様♡レッスン

第57章 執事の思惑Ⅲ(柳瀬)

リュウ兄のお陰で、とんだとばっちりを受けた。

大体、リュウ兄はお嬢様を求め過ぎなんだ。

電車の中での事。

知らない振りをしているけれど、僕だって気付いていた。

一瞬、巽の方が早く起きてしまったから、僕は寝た振りを続けるしかなかった。


僕はお嬢様に対して、リュウ兄や巽の様に特別な感情は持ち合わせてはいない。


唯、可愛らしい人だな、とは思う。

それに、身体の相性も今まで寝て来た女の子達に比べたら、ベストだと言える程、僕を気持ちよくさせてくれる。

僕にとっては最高のセフレだったのに…。

正直、執事になろうとは思っていない。

僕は庭師の仕事が好きだし、植物の世話をするのが好きだ。

僕の作るアロマオイルを使ったマッサージオイルやフレグランス、石鹸等は旦那様にも好評で、東乃宮のコスメラインで、近々、ブランドを立ち上げて貰える事にもなっている。

執事の仕事より、そちらの仕事の方が刺激的だ。

だが、お嬢様と身体を結ぶ事が出来なくなるのは残念だと思う。

それにお嬢様は将来、東乃宮グループを背負って立つ方だ。

僕のビジネスの為には、より良い関係を築いておきたい。

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